Vol.1 発想力を鍛えてメシが食える大人になろう

イタストレーターの山崎さんをお迎えしての【やぎの放牧】記念すべき第一回目のインタビューです。

昨年発刊されたワンツーパンチを拝読しました。
表紙に有る通りに2コマ漫画集なんですが
2コマ漫画を始められたきっかけを教えていただけませんか? 
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
15年ほど遡りますが、展示会を始めまして
その時に2コマでいうオチのコマだけを飾っていました。
その時は全部で200枚ぐらい飾ってたのですが
オチの意味が分かりにくいと・・・・。
山崎さん
山崎さん
そこでサービスでオチのその前のコマを描いて付けたんです。
次の展示会の時には、その1枚目のコマをめくる方式に変えてみました。
日めくりカレンダーが2枚だけがあるような感じです。
そうしたら面白いって言われたのがきっかけなんです。

オチがあるっていうのはフリがあってのオチですものね。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
もともと1枚だけ書いてた時も
頭の中では前段のフリがあってオチがありましたから。
山崎さん
山崎さん
やがて個展だとそこに来た人しか見てもらえないので
Webでやったらもっと見てもらえるんじゃないかと考えて
そこからWebでもやりだしました。
Webで始めたのは5年ぐらい前からですかね。
15年前と言うと35歳の時ですね。
その頃には個展を出されるくらいには、
すでになっておられたということですよね、スゴイ。 
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
そうですね。
大学を卒業してから展示会みたいなものをやるようになったんです。
その当時から画風は全然変わっておられないんですか?
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
大学を卒業して4、5年経ってからは変わってないです。
出版されたこの本の帯に
「発想力を鍛えて飯が食える大人になろう 」とあります。
この本には「発想力」という言葉が各所に出てきますね。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
もともと「発想力」というテーマを
ウリにしていた訳ではありませんでした。
ある頃、二枚めくりを持って小学校の授業に行き出したんです。
それを二年ぐらい続けました。
山崎さん
山崎さん
そうすると学校ではウケるけど
世間的にはあんまり認知されていなかったので
本を出版しようかと考えました。
山崎さん
山崎さん
出版にあたって、
学習塾を運営されている恩師の高浜先生に
帯を書いて下さいと依頼しました。
お願いする時に
「発想力をきたえる」というテーマでやりたいですがどうですか?と伺ったら
「教材として使いたい」と、すごく褒めていただけて
教育関係の方にお墨付きを貰えたと思っています。
山崎さん
山崎さん
そこから「発想力」というテーマを
使うようになったんですけど
元々この企画を考えていること自体が
発想力だなと思ってます。
親とか学校の先生に引かれたレールの上だけを
毎日暮らすという能動性に欠けた人達からしたら
きっかけ造りになる良い本だと思います。
それを読んでそこから何ができるかっていうのは分からないですけども。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
今は時代も変わって「発想力」とう言葉をあちこちで見るようになりましたけど
やり始めた頃は「発想力」という言葉を使う人は殆ど居ませんでした。
発想力って測るモノサシがないじゃないですか。
発想力5ポイント上がりましたっていうのがないので(笑)
山崎さん
山崎さん
最近は世の中の状況も変わって終身雇用も無くなりつつあるし
何かこう自分で考えてやっていかないといけないってことから「発想力」って言ってますけど、昔はなかったですね。
「発想力」という力は良い面はいっぱいありますけど
誰にも彼にも有っても無くてもみたいなところもありますよね。
決められたことをちゃんとやる人も必要ですし。
ただ結局、効率良くとか決められたことをちゃんとやるのにも
そういうことを考えることは必要だと思います。
発想は型にはまったものじゃないだけに
こういう事に気づけた人と気づけなかった人とでは
今後の生き方って随分と違ってくるんじゃないのかなって共感するところが有りました。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
同じことをするのでもね、見方が大切ですよね。
必ずしも正面から見てることだけが 正解じゃないって言うか、
物事の本質じゃないような感じもしますから 。
横から見たら全然違う一面もあるかもしれないし。
そういうのは有ったほうが良いような気がしますね。

この本を読み始めた時、最初はこの2コマ漫画が最初から最後まで
ずっと並んでる本と思ってたんです。
そうしたら所々に中書が出てくるじゃないですか。
何気なく読んでたらジャブをもらうような感じで、この中書は上手いなと思いました。
ただの2コマ漫画と思っていたものが実に戦略的な本に仕上げられてる!と(笑)
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
ありがとうございます(笑)
読みながらなかなかスゴイなこの本って実感しました。
発想力だけじゃなく実にしたたかな戦略が織り込まれていますよ!
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
それも発想力によるものでしたね。
そういう風に作ろうっていう。
こういう発想力っていうのは読んだ人に
どんな武器になってくれたら嬉しいと思ってますか?
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
物事を考える時の柔軟性というか 、
一つの物事を見る時にいろんな視点で見ることができるように
そんな風に役立てばいいんじゃないかなと思います。
たぶん、どんなシーンにでも活用できると思うんですよ。
営業の人だったら、売れなかったらどういう方法で売っていこうと考えるきっかけ作りだったり、
飲食店の人だったらどんなメニューを開発しようか、とか毎日考えているでしょうし
それが発想力だと思います。
山崎さん
山崎さん
世の中には既にあるモノかもしれないけれど
自分の中で閃いた(つかんだ)っていうモノがないとダメですよね。
無いままやると失敗します。
飲食店で例えると”この料理がウリです!”というような特徴が無いまま
ただ単にカフェの営業を始めても潰れてしまうと思います。
自分なりに「これだ!」っていうのがあれば 、それで営業したらいいなと思うので。

思い付きの行動だけじゃなくてその先も考えておかないとダメだよ!
ということですかね。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
そうですね。
物事を始めるきっかけの時に役立つのじゃないかな。
ありがたいお言葉を頂きました。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
世の中に答えはないですからね(笑)
世の中に出たら自分より能力有りそうな人を見て
そこからそういう答えを得られるのかとか思いますしね。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
あとは先人が書いた本を読んで何かヒントをもらうとかね。
でも時代によったら変わってるかもしれないし、
自分の置かれてる立場によっても違う。
どんな立場の人でも、
他人の発想力から影響を受けることってありますからね。
白やぎ
白やぎ
山崎さん
山崎さん
小学生は凄いですよ。
1コマだけを見せて次どうなると思うって聞くとすぐ答える!
その発想はすごいなって、毎回授業で言ってます(笑)

 

第二回につづきます